昭和51年(1976年)、日本映画界に激震が走りました。その中心にいたのが、当時17歳から18歳を迎えたばかりの原田美枝子です。彼女が同年に連続して主演・ヒロインを務めた『大地の子守歌』と『青春の殺人者』の2作は、濡れ場という表現の枠組みを完全に破壊し、日本映画史の金字塔として現在も燦然と輝いています。
増村保造監督がメガホンをとった『大地の子守歌』(瀬戸内晴美原作)で演じたのは、瀬戸内海の孤島から四国の山奥の宿場町へ、わずか数えの13歳で売られていく少女・りん。日露戦争前後の貧しい寒村を背景に、盲目の少女が過酷な性搾取に晒される宿命を描いた本作で、原田美枝子は目を覆いたくなるような泥沼の「初夜」の情景から日々の過酷な営みまで、まさに剥き出しの身体で演じ切りました。観る者の胸を抉るのは、哀歌にとどまらないりんの凄まじい生命力です。性の対象として消費されることを拒み、運命の濁流を生き抜こうとする瞳の鋭さは、見る者に倫理を超えた戦慄を与えました。 (出典: 原田 美枝子 濡れ場(Yahoo!ニュース))
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