石段街の階段を一段ずつ踏みしめる旅の醍醐味は、五感を刺激する昭和レトロな体験にあります。石段の両脇には射的場が軒を連ね、コルク銃の小気味よい破裂音と歓声が響き渡ります。1回500円前後で楽しめる昔ながらの射的は、スマートフォンの画面に慣れた現代人にとって、物理的な手触りと童心を取り戻す絶好のリフレッシュ体験として支持されています。
食べ歩きシーンにおいて絶対に外せないのが、温泉街のシンボルである「湯の花まんじゅう」です。実は、日本全国の温泉街で親しまれている「温泉まんじゅう」の発祥の地は伊香保温泉とされています。明治43年(1910年)創業の老舗「勝月堂」の初代店主が、茶褐色に濁る伊香保の「黄金の湯」の色合いを表現するために黒糖を用いて皮を蒸し上げたのがその始まりです。出来立ての湯の花まんじゅうは、しっとりとした薄皮と上品な甘さの漉し餡が絶妙で、石段登りの疲労を一瞬で癒やしてくれます。
さらに、甘辛い醤油ダレが染み込んだアツアツの「石段玉こんにゃく」(1串150〜200円)や、名物・水沢うどんを食べ歩き用にアレンジしたカップうどん、地元群馬の素材を活かしたクラフトビールや濃厚プリンなど、テイクアウトグルメのバリエーションは充実の一途をたどっています。