検索エンジンやSNSで学校名を打ち込んだ際、サジェストに表示される「やばい」というネガティブワードは、多くの進学希望者を躊躇させる要因となっています。しかし、編集部が在校生への聞き取りやネットの反応、過去の掲示板ログを詳細に精査したところ、この言葉が指し示す実態は一般的な「学校側の不祥事」や「劣悪なブラック環境」とは全く異なる文脈であることが判明しました。
第一の要因は、「提出課題のハードさとスケジュールの過密さ」です。クリエイティブ系の専門教育では、講義を聴くだけではなく、締め切りまでに自力で作品を完成させる制作実習がカリキュラムの中核を占めます。高校時代のような受動的な学習感覚のまま入学した学生にとって、連日課されるポートフォリオ制作や共同制作の負担は極めて重く、「寝る時間がなくてやばい」「課題の量がやばい」といった愚痴がSNS上にこぼれ落ち、それが独り歩きした結果といえます。
第二の要因として、「学生間のモチベーション格差」が挙げられます。ゲームやアニメ、音楽などのエンタメ分野を扱う専門学校には、「プロとして業界で生きていく」という強い覚悟を持った層と、「単にゲームや音楽が好きだから」という曖昧な憧れだけで進学した層が混在します。後者の学生が途中でモチベーションを失い、授業を休みがちになったり中途退学したりする光景を見て、周囲の学生が「この学校はやばいのではないか」と危機感を抱くケースが構造的な背景にあります。
つまり、「やばい」という言葉の裏側には、プロを目指す現場ならではの厳しさと、目的意識の低い学生が直面する現実のギャップが色濃く反映されているのです。