豪雨による畑の流出という壊滅的な打撃から、地元の農家たちは立ち上がった。彼らが守り抜いたのは、人吉・球磨地方の気候風土に適した希少な在来種の種だ。昼夜の寒暖差が激しい盆地特有の気候が、そばの実のデンプンをぎゅっと凝縮させ、独特の甘みと強い香りを生み出す。若手農家のグループは、スマート農業を導入しつつも、天日干し(掛け干し)という手間暇かかる伝統製法を復活させた。効率化とは真逆を行くこの愚直な姿勢こそが、雑味のない純粋な風味を支えている。
復興から新たな美食の聖地へ。2026年、熊本・人吉の「そば」が国内外の旅人を惹きつける理由
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