いわき市内の移動に関して、地元ドライバーの間でさえ広く信じられている「バイパスを通れば信号がないから安心・早い」という固定観念。しかし、これこそが最も危険な誤認であると交通工学の知見は示しています。
常磐バイパスは信号が極めて少なく、高速道路に近い快適な速度域で巡航できます。しかし、これによってドライバーの感覚が麻痺し、車間距離の過度の詰めや速度超過を常態化させています。交通事故原因真相を警察の捜査関係者に取材すると、バイパスにおける死傷事故の約68%が「追突」または「合流部での無理な割り込み」に集中している実態があります。
さらに見落とされがちな盲点が、いわき市特有の沿岸部気象と道路線形です。春先から初夏にかけて発生する濃霧(海霧)や、冬場の早朝に高架橋部分だけが凍結する局所的な路面変化は、直線主体のバイパスにおいてブレーキ操作の遅れを決定的なものにします。ネット上で「渋滞しているからバイパスへ迂回推奨」という書き込みが溢れていても、そのバイパス自体がすでに多重事故の危険地帯へと変貌しているケースが多々あるのです。