SNSのフィードで一度は目にしたことがある方も多い「緑に包まれた幻想的なトンネル」。その正体は、福岡県糸島市志摩芥屋にある国指定天然記念物「芥屋の大門」に隣接する「芥屋の大門公園」内の自然遊歩道です。映画『となりのトトロ』の中で、幼いメイが森の奥へと迷い込んでいくあの「木のトンネル」に酷似していることから、自然発生的にこの愛称で親しまれるようになりました。
トンネルを形成している主役は、自生するヤブツバキやスダジイなどの常緑広葉樹です。海風に耐えながら長い年月をかけて枝葉を絡ませ合わせた結果、天井と両壁を濃密な緑がすっぽりと覆い尽くす奇跡的なドーム状の空間が生まれました。一歩足を踏み入れると、木漏れ日が斑模様を描き、昼間でもほんのりと薄暗い静寂に包まれます。自然が偶然に作り上げたこの神秘的な造形美こそが、訪れる人々を魅了してやまない最大の理由です。
森の小道を登りきった先には「芥屋の大門展望所」が整備されており、それまでの鬱蒼とした緑の世界から一転、視界が180度開けて真っ青な玄界灘と周囲の海岸線が姿を現します。神秘的な森の探検感と、爽快なオーシャンビューという対照的な2つの絶景を短時間で味わえる点が、この場所ならではの際立った魅力といえます。