積水ハウス地面師事件の犯人と現在|55億円詐欺の手口と判決を徹底追跡

積水ハウス地面師事件の犯人と現在|55億円詐欺の手口と判決を徹底追跡

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積水ハウスからだまし取られた55億円は、複数のペーパーカンパニー口座を経由して即座に現金化され、暗号資産や貴金属への換金などを通じて急速に散逸していきました。警察の強制捜査が迫るなか、主犯格のカミンスカス操は2018年秋に羽田空港からフィリピンへ逃亡を図ります。

マニラに潜伏したカミンスカス操は、現地のカジノやリゾートホテルを転々とし、逃避行を続けていました。しかし、国際刑事警察機構(ICPO)を通じた国際手配と現地当局の追跡により、2018年12月にフィリピンの入国管理局に出頭し拘束、翌2019年1月に日本へ強制送還され逮捕されました。羽田空港に降り立った際の、不敵な表情を浮かべる姿はテレビ各局で大々的に報じられました。

東京地裁・高裁で争われた一連の裁判結果は極めて厳しいものとなりました。カミンスカス操は公判で「自分も本物の地主だと騙されていた」と無罪を主張したものの、裁判所は「犯行計画の中核を担い、主導的な役割を果たした」として一蹴。2021年に懲役11年の実刑判決が確定しました。

また、背後で全体をコントロールしていた内田マイクに対しては「過去の同種犯行の経験を活かし、巧妙な手口を指南した首謀者」として懲役12年の重刑が確定。なりすまし役を務めた羽毛田正美には懲役4年、手配師の土井淑雄にも懲役11年の判決が下されました。

カミンスカス操をはじめとする主犯格らは刑務所に収監され、服役を続けています。だまし取られた55億円の大半は回収不能のまま闇に消えており、民事訴訟での賠償請求認容判決は出ているものの、実質的な被害回復には程遠い現実が残されています。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。