近年のフェリー界における最大のパラダイムシフトが、日本初のLNG(液化天然ガス)燃料フェリーとして就航したさんふらわあ新造船くれないおよび姉妹船「むらさき」の誕生です。二酸化炭素の排出量を抑えた環境性能だけでなく、船内空間のクオリティは従来の長距離フェリーの基準を完全に塗り替えました。
特にさんふらわあ個室・客室グレードの進化は目覚ましく、大部屋タイプのドミトリーを大幅に削減し、プライベート空間を確保した個室主体の設計へと舵を切っています。最上級の「スイート」には専用バルコニーが付き、洋上からの朝焼けや夕日を完全なプライベート空間で堪能できます。一般的なツーリストクラスでも、カプセルホテル感覚で利用できるプライベートベッド仕様が主流となり、コンセントや読書灯、ロールカーテンによる遮光性が確保されています。
船旅の大きな醍醐味である食の体験、さんふらわあ船内レストランバイキングも見逃せません。寄港地にちなんだ郷土料理や季節の食材をふんだんに使ったメニューが並び、別府航路では名物とり天やりゅうきゅう、大洗苫小牧航路では北海道産ポークや海鮮を使ったメニューが振る舞われます。夕食・朝食ともにビュッフェスタイルで提供され、大海原を眺めながらゆったりと食事を楽しむ時間は、陸路の移動では絶対に味わえない贅沢なひとときです。