競技を退いたフィギュアスケーターの進路として最も注目を集めるのが、プロ転向です。華やかな単独公演や国内外のアイスショーへの出演情報がSNSを賑わせ、テレビのエンタメ番組やCMへの露出が増えることで、ファンからは「引退後も順風満帆」と見られがちです。
しかし、エンターテインメントの現場取材を進めると、プロの世界の厳しさが浮き彫りになります。競技会とは異なり、採点ルールではなく「観客を呼べるチケットパワー」が絶対的な指標となるプロの世界では、自活できるトップスケーターはほんの一握りに過ぎません。
SNSやネット掲示板を検証すると、ファンコミュニティの間では次のような生の声が交錯しています。
「競技の緊張感から解放されて、のびのびと自分だけの世界観を表現している姿が見られて本当に嬉しい」(30代ファン・X投稿)
「チケット代が2万円〜3万円を超える高価格帯になり、地方公演も減って現地観戦が難しくなった。興行として商業主義に寄りすぎているのではないか」(40代ファン・コミュニティ掲示板)
採点競技の呪縛から解き放たれ、アートとしてのアイススケートを追究できる歓びがある一方で、興行としての集客ノルマ、照明や演出に合わせた演技の再構築、年間を通じた体調管理など、プロスケーターには競技者時代とは質の異なるビジネスパーソンとしての才覚が求められています。