身延線の利用を検討する旅行者が、検索サイトや乗り換え案内アプリを過信した結果として陥りやすい「3大トラップ」を検証します。
1. 「全駅でSuicaやTOICAが使える」という重大な誤解
首都圏や中京圏の感覚で身延線に乗ると、極めて高い確率で精算トラブルに巻き込まれます。JR東海ではTOICAエリアの拡大を進めているものの、身延線内は富士〜西富士宮間や甲府駅など主要駅・区間に限定されており、中間の多くのローカル無人駅(寄畑駅や井出駅、芦川駅など)はICカード改札機すら設置されていません。非対応駅までICカードで乗り越し乗車してしまうと、車内や下車駅で現金による原券精算を求められ、証明書を持って後日有人駅でICカードの入場取消処理を行う羽目になります。事前に全行程分の「紙のきっぷ」を購入しておくのが鉄則です。
2. ワンマン列車の「前乗り・前降り」ルール
普通列車の多くは2両編成のワンマン運転を実施しています。車掌が乗務していない列車では、無人駅に停車する際「先頭車両の最前部のドア」しか開きません。2両目や中間のドアの前に立って待っていても扉は開かず、運転士のいる先頭ドアまで車内を走って移動する間にドアが閉まり、降り損ねるケースが後を絶ちません。ワンマン列車を利用する際は、下車直前に必ず先頭車へ移動しておく必要があります。
3. 新幹線接続における「富士駅」と「新富士駅」の混同
遠方からの旅行者が最も頻繁にやらかすのが、駅名の混同です。身延線の発着駅は東海道本線の「富士駅」です。東海道新幹線の停車駅である「新富士駅」とは約2km離れており、線路も直結していません。新幹線から身延線へ乗り継ぐ場合、静岡駅まで新幹線で行って特急ふじかわに直接乗り換えるか、あるいは新富士駅から富士駅まで路線バスまたはタクシーで約7〜10分移動する必要があります。この乗り換えロスを計算に入れていない旅程は確実に破綻します。