ネット上のレビューを精査すると、「カビ取り一発を使ったのに全く白くならなかった」という低評価が一部に見られます。この「落ちない現象」の背景には、主に3つの明確な要因が存在します。
第1の要因は、前述した施工面の水分残存による薬剤希釈です。湿った状態で塗るとジェルが浮き上がり、有効塩素がカビ菌糸に到達しません。
第2の要因は、変色の原因が「カビ」ではなく「素材自体の化学劣化・もらいサビ」であるケースです。シリコンコーキングやゴムパッキンは、紫外線、皮脂、金属イオン、あるいは過去に使用した強力洗剤の影響で黄色や黒褐色に変質することがあります。素材そのものが変色している場合、どれほど強力な漂白剤を使用しても元の白さには戻りません。
第3の要因は、カビの菌糸がコーキングの裏打ち材(バックアップ材)まで貫通しているケースです。築20年以上の住宅などでシーリングの弾性が失われ、隙間から内部全体にカビが侵食している場合、表面からのジェル浸透だけでは物理的限界を迎えます。この場合は、古いコーキングをカッターで撤去して再施工するリペア作業が必要となります。