本田がビジネスの表舞台に足を踏み入れた最初の大きな一歩が、自身のマネジメントや投資事業を統括する「KSK Group」の設立だった。多くのトップアスリートが現役時代の事業展開を引退後のリスクヘッジと捉える中で、本田の思考回路は最初から異質だった。彼は現役プレーヤーでありながら、すでにグローバル市場を見据えて経営者としての舵を切っていたのだ。
彼の原動力は単なる資産運用にとどまらない。「教育の格差をなくす」「次世代のアスリートや起業家にチャンスを与える」という明確な理念のもと、サッカースクールの運営やスポーツビジネスの創出を相次いで手がけた。単なるタレントのネームバリューを切り売りする事業ではなく、持続可能なシステムを自らの手で構築する姿勢。それこそが、既存のアスリート起業家と本田圭佑を明確に分かつ分水嶺となっている。