車のギア「B」下り坂以外で使うとどうなる?燃費の真相と正しい使い方を解説

車のギア「B」下り坂以外で使うとどうなる?燃費の真相と正しい使い方を解説

車のギア「B」下り坂以外で使うとどうなる?燃費の真相と正しい使い方を解説についての真相をご紹介します。

「走行中にDレンジからBレンジへシフトチェンジしてもトランスミッションは壊れないのか」という疑問に対する結論は、完全に「問題なし」である。電子制御式シフト(エレクトロシフトマチック)を採用している現代の車両は、ドライバーが走行中にレバーを「B」へ倒しても、コンピューターが車速と回転数を瞬時に演算し、駆動系に致命的なショックを与えないよう滑らかに減速制御へ移行する。ブレーキペダルを踏みながらシフト操作を行う必要もなく、DからB、BからDへの移行は走行中に何度行っても機械的な損傷は発生しない。

むしろ、山道や長い下り坂においてBレンジを使わず、Dレンジのままフットブレーキだけで速度調整を続ける運転には命に関わる重大なリスクが潜んでいる。国土交通省や日本自動車連盟(JAF)の検証データでも警告されている通り、以下の2大トラブルが発生する危険性が跳ね上がる。

  • フェード現象の発生:ブレーキペダルを連続して踏み続けると、ブレーキパッドとディスクローターの摩擦熱が数百度に達する。摩擦材に含まれる樹脂成分が高熱でガス化し、パッドとローターの間にガス膜が形成されることで摩擦力が激減し、ペダルを踏んでもブレーキが効かなくなる現象。
  • ベーパーロック現象の恐怖:過熱したブレーキ熱が配管内のブレーキ液(フルード)に伝わり、フルード内の水分が沸騰して配管内に気泡(ベーパー)が発生する。ペダルを踏み込んでも気泡が圧縮されるだけで油圧がキャリパーに伝わらず、ペダルが床までスカスカに抜けて制動力を完全に喪失する現象。

フェード現象の防止およびベーパーロック現象の対策として、下り坂に入った瞬間にシフトレバーを「B」へ切り替え、フットブレーキの使用頻度を意図的に下げる技術は、すべてのドライバーが身につけておくべき必須の安全対策と言える。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。