名優としてのキャリアを振り返ると、その道のりは常に「子どもたちへの誠実な眼差し」と「妥協のない役者魂」に貫かれてきました。チョーさんの本名は長島茂(ながしま しげる)。かつては本名や「長島雄一」名義で俳優活動を行っていました。二松學舍大学文学部国文学科を卒業後、劇団青年座の研究所などで本格的な演技の基礎を叩き込み、舞台俳優としてキャリアをスタートさせています。
チョーという存在をお茶の間に決定づけた伝説の番組が、1984年から1992年にかけて放送されたNHK教育テレビの小学校3年生向け社会科番組『たんけんぼくのまち』です。主人公「チョーさん」として丸眼鏡にキャップ姿で自転車「チョーさん号」に乗り、町中を探検して手書きの巨大な見取り図を描き上げる姿は、当時の小学生たちを熱狂させました。番組終了後も愛称として親しまれ、2006年には芸名を正式に現在の「チョー」へと改名しています。
その後、卓越した声の演技力によって声優界でも唯一無二のポジションを確立しました。『ONE PIECE』のブルック役では、「ヨホホホ」という特徴的な高笑いと哀愁漂う紳士的なトーンを見事に両立させ、世界的な知名度を獲得しました。さらに『クレヨンしんちゃん』では、故・石森達幸さんの後を引き継ぎ、しんのすけの父方の祖父である野原銀の介役を担当。破天荒で憎めない秋田のじいちゃん役を生命力豊かに演じ、作品に欠かせないスパイスとなっています。