星空観測における最大の敵は、街灯りだけではありません。夜空全体を強烈に照らし出す「月明かり」こそが、淡い天の川の光を完全に打ち消してしまう主因です。したがって、計画を立てる上で最も重要なのが天の川の新月カレンダーの確認です。
2024年の夏の主要な新月日程は、6月6日、7月6日、8月4日、9月3日でした。天の川の観測可能期間は、新月当日を挟んだ前後3〜4日間(月齢27〜3程度)が最適値となります。月が空に出ていない「月光ゼロ」の時間帯を狙うことが、肉眼で銀河の陰影を視認するための絶対防衛線です。
特に天文ファンを沸かせたのが、三大流星群の一つであるペルセウス座流星群と天の川の共演でした。2024年の極大日は8月12日夜から13日未明にかけて発生しました。この時期の上弦に近い月は午後10時台から11時頃には西の地平線下へ没したため、月没後の真夜中から未明にかけて、沈黙の銀河を切り裂くように幾筋もの火球が飛び交う、圧倒的な観測ウィンドウが現出しました。