サッカー日本代表戦の歴史において、歴代最高視聴率を叩き出したのは2002年日韓ワールドカップ・グループリーグ第2戦のロシア戦(フジテレビ系)です。ビデオリサーチ関東地区の世帯視聴率データによると、その数値は平均世帯視聴率66.1%。これは歴代の全テレビ番組ランキングを通じても昭和の国民的番組に匹敵する歴史的記録であり、試合終了直前の午後9時51分には日本代表戦瞬間最高視聴率75.2%に達しました。
当時の特番や中継ディレクターの手記では「後半6分に稲本潤一選手が先制ゴールを決めた瞬間、副調整室のモニター波形が跳ね上がった。数字というより、日本中の呼吸が一つになったような恐怖感すら覚える熱気だった」と述懐されています。初出場を果たした1998年フランス大会の初戦・アルゼンチン戦(NHK総合)でも平均60.5%(瞬間最高66.8%)を記録しており、当時は「W杯=国民の過半数が同時に同じ画面を凝視する国家的一大行事」であったことが数字からも証明されています。
歴代上位の記録を整理すると、以下の通り圧倒的な数字が並びます。
- 1位:2002年 日韓大会 ロシア戦(フジテレビ):平均66.1%(瞬間最高75.2%)
- 2位:1998年 フランス大会 アルゼンチン戦(NHK総合):平均60.5%(瞬間最高66.8%)
- 3位:2006年 ドイツ大会 クロアチア戦(テレビ朝日):平均52.7%(瞬間最高62.5%)
- 4位:2018年 ロシア大会 コロンビア戦(NHK総合):平均48.7%(瞬間最高55.4%)
- 5位:2002年 日韓大会 トルコ戦(NHK総合):平均48.6%(瞬間最高58.6%)
- 6位:2010年 南アフリカ大会 パラグアイ戦(TBS):平均47.3%(瞬間最高57.3%)
- 7位:1998年 フランス大会 クロアチア戦(NHK総合):平均47.2%(瞬間最高57.0%)
特筆すべきは、2018年ロシア大会のコロンビア戦が48.7%を記録した点です。大会直前の監督交代劇による下馬評の低さを覆し、開始早々の香川真司選手のPK先制、そして大迫勇也選手の劇的ヘディング弾で列島が沸騰しました。地上波の総世帯視聴率(HUT)が全体的に低下傾向にあった2010年代後半であっても、キックオフ時間が日本時間のゴールデンタイム(21時)と重なれば、依然として半分近い世帯を引きつける破壊力を持っていたのです。