2026年現在の最新医療データによると、足の裏の皮膚トラブルで医療機関を訪れる患者のうち、実際にカビ(白癬菌)が検出される割合は全体の約半数に留まる。残りの半数は、乾燥によるバリア機能低下や、汗が毛穴に詰まって起きる汗疱(異汗性湿疹)、あるいは摩擦による皮膚障害など、まったく別の原因が占めているのだ。
専門的な『皮膚疾患ガイド』でも分類されている通り、原因を見極める第一歩は「症状の現れ方」の観察にある。例えば、指の間の皮が白くふやけて剥けるタイプや、足の裏全体が硬く厚くなってひび割れるタイプは足白癬の可能性が高い。一方で、春先や初夏など汗をかきやすい時期に小さな水疱が複数でき、それが破れて皮がむける場合は異汗性湿疹が疑われる。また、冬場の極度の乾燥によって角質が乾き、粉を吹いたようにボロボロと落ちるケースは単なる保湿不足だ。
痒みの有無で病気を判断しようとするのは非常に危険である。水虫であっても角質層の深い部分に菌が潜んでいる「角化型白癬」の場合、痒みをほとんど感じないことが多い。逆に、強い痒みを伴う異汗性湿疹を水虫と勘違いして強い抗真菌薬を塗り、かぶれを起こしてしまうトラブルも頻発している。正確な診断には、皮膚の一部を採取して顕微鏡で調べる真菌検査が不可欠となる。