「一生後悔しない皮膚上の文字」を手に入れるためには、勢い任せの決断を避け、明確な基準を持って書体を選ぶ必要がある。最新のトレンドを踏まえたレタリングタトゥーのフォント選びにおいて、最も警戒すべきは「経年変化による線の滲み」と「視認性のバランス」だ。
現在、高い人気を誇るデザインとその意味合いは大きく3つの流派に分かれる。
第一に、ミニマリズムを象徴するファインライン・タトゥー。極細の直線や流れるような筆記体で表現され、手首や鎖骨に控えめな自己表現として刻むスタイルが支持されている。第二に、重厚な歴史を感じさせるブラックレター体。中世の写本を思わせるクラシカルな書体で、強い意志や揺るぎない覚悟を表現する際に選ばれることが多い。そして第三に、ストリートカルチャーの王道であるチカーノ・スクリプトだ。西海岸のグラフィティから派生した手書き感溢れる曲線美は、圧倒的な存在感を放つ。
デザインを選ぶ際は、単に画面上で美しく見えるフォントを選ぶのではなく、自分の皮膚の厚みや施術部位の伸縮性を彫師と綿密に相談することが失敗を防ぐ唯一の法則である。