客室のバルコニーの扉を開け放つと、心地よい海風とともに広大なパノラマが広がる。全室が海と対峙するオーシャンビューホテルだからこそ、潮の満ち引きや雲の流れがそのまま一日のリズムになる。この島が持つ独特の情緒は、かつて玉山鉄二とマイコが主演を務めた映画『カフーを待ちわびて』の舞台として観客を魅了した空気感そのものだ。
島のゆったりとした時の流れと素朴な人情は、この地を故郷とするお笑い芸人の小島よしお氏が折に触れて語るエピソードとも重なり合う。華美な人工のアトラクションではなく、どこまでも続く水平線とサトウキビ畑のざわめき。それこそが、現代の旅人が渇望する真の贅沢なのだろう。