ネット上のストック素材プラットフォームにおいて、最も誤解されているのが「シルエット素材やアイコンは著作権フリーである」という思い込みです。特に木馬イラスト白黒シルエットは、一見すると誰が描いても同じ単純な図形に見えます。しかし、スウェーデン伝統の「ダーラナホース」や、20世紀半ばに著名デザイナーが考案した成型合板のロッキングトイなどは、立体商標や意匠権、あるいは応用美術としての著作物性によって法的に手厚く保護されているケースが珍しくありません。
シルエットを自作したり既存素材をダウンロードしたりする際、特定の実在する有名玩具のアウトラインをそのままトレースしたものは、商標権・意匠権の侵害にあたる危険性が極めて高くなります。「白黒のベタ塗りだからバレない」という認識は、現代の画像認識技術やAI巡回システムの前では通用しません。
もう一つの深刻な盲点が、生成AIによる素材の物理的破綻です。2025年以降の画像生成モデルは驚異的な描画力を獲得したものの、木馬特有の力学構造に対する理解は依然として不完全です。「ロッキングホースのアーチ(揺り木)の曲率が左右で異なり、揺らすと転倒する形状になっている」「メリーゴーランドのポールが馬の胴体を貫通せず、不自然な位置で途切れている」といった不自然さが散見されます。視覚的な違和感はユーザーの無意識下に不信感を植え付けるため、細部の整合性を確認するプロの鑑識眼が欠かせません。