取材を進めると、受験生や保護者が同大学を第一志望・併願先として選ぶようになった背景には、主に3つの構造改革が存在していることがわかりました。
① 八尾駅前キャンパス開設によるアクセスの劇的改善
大阪経済法科大学が長年抱えていた最大の弱点は「キャンパスの立地」でした。従来のメインキャンパスであった花岡キャンパス(八尾市楽音寺)は生駒山系の麓に位置し、最寄りの近鉄大阪線近鉄八尾駅や瓢箪山駅からスクールバスに乗る必要がありました。通学の不便さは、都市部志向を強める現代の高校生にとって致命的な敬遠理由となっていたのです。
このボトルネックを打破したのが、2011年に新設された八尾駅前キャンパス開設です。近鉄八尾駅から徒歩約5分という抜群のアクセスを誇る新拠点に都市型機能を集中させ、法学部・経営学部の主要講義やキャリア支援窓口を配置。通学利便性が飛躍的に向上したことで、大阪府内のみならず奈良、兵庫、京都方面からの通学ハードルが一気に下がり、優秀な受験生層の流入を促しました。
② 警察官・消防官を中心とする公務員採用実績の飛躍
2つ目の要因は、関西圏の大学でもトップクラスの伸び率を示している公務員採用実績です。同大学は「警察・消防・自治体行政職」への就職支援を大学全体の看板事業として位置づけ、1年次からの段階的プログラムを構築しました。
大学通信や各省庁の公表データによると、実就職率ランキングや警察官採用者数ランキングにおいて、関西の中堅私大でありながら近畿大学や龍谷大学、摂南大学といった上位校と肩を並べる水準に到達。特に「警察官就職に強い大学」としてのブランドが高校の進路指導教諭の間で定着したことが、推薦・一般を問わず安定した志願者確保につながっています。
③ 受講料無料の課外講座「Sコース」と資格取得実績
3つ目は、手厚すぎるサポートとして教育関係者を驚かせた「Sコース(スペシャル・アドバンス・コース)」の存在です。これは、国家公務員、地方上級、法科大学院進学、公認会計士、税理士などを目指す学生選抜型の特待教育プログラムであり、学内予備校に匹敵する高度な講義が全額大学負担(受講料無料)で提供されています。
一般的に、Wスクールで数十万円から百万円近くかかる専門学校費用が浮く計算となり、経済的な合理性を求める家庭層から熱狂的な支持を集めました。このSコース資格取得実績の積み重ねが、大学全体の学術的イメージを底上げしたことは間違いありません。