SNSや当事者コミュニティの集い(オフ会やプライベートバー)で交わされる生の声をリサーチすると、ドラマやフィクションで描かれがちな過度な情念や波乱万丈な物語とは異なる、極めて穏やかな日常が浮かび上がってきます。
都内のIT企業に勤務するAさん(31歳・フェム)とデザイナーのBさん(33歳・中性)の同棲カップルの手記には、次のようなリアルな日常が綴られています。
「休日の朝に2人でコーヒーを淹れて、平日に溜まった家事を分担しながら片付ける。夜はお互いの好きなスキンケアを試したり、仕事の悩みを対等に壁打ちしたりする。同性同士だからこそ、ホルモンバランスによる体調の揺らぎや言葉にできない感情の機微を察し合えるのが一番の強みです。恋愛感情だけでなく、最も信頼できる親友でありチームメイトのような関係が心地いい」(当事者への取材手記より)
レズビアンコミュニティのリアルな声を丹念に拾い上げると、「刺激的なドラマ」を求める声よりも、「心理的安全性」を求める声が圧倒的多数を占めています。ビアンカップルの日常とリアルは、互いのキャリアやプライベートを尊重し、穏やかな共同生活を営むパートナーシップそのものです。お互いに依存しすぎず、それぞれが外の交友関係や趣味を大切にしているカップルほど、長期にわたって良好な関係を維持しています。