日本国内の読書メーター、Amazonレビュー、知恵袋、SNS上における保護者や教育関係者の生の声を集約すると、読者の受け止め方は極めて率直かつ温かいものが大半を占めています。
肯定的なレビューでは、「家族とは形ではなく、互いを慈しむ心そのものだと気づかされた」「子どもが『ペンギンにもパパがふたりいるんだね、かわいいね』と偏見なく受け入れていた」という意見が目立ちます。ヘンリー・コールの柔らかな水彩画タッチと抑制の効いた語り口が、イデオロギー色を排した純粋な愛情物語として子どもたちに浸透している実態がうかがえます。
一方で、読み聞かせを行う親世代からは「子どもから『なんでお母さんはいないの?』『どうやって卵が生まれたの?』と聞かれた際、生物学的な説明と多様性の話をどこまで噛み砕いて伝えるべきか悩んだ」という戸惑いの声も聞かれます。批判というよりは、大人の側が子どもからの純真な問いかけに対して誠実な対話の準備を求められる、という現場のリアルな緊張感が存在しています。