家庭動物との暮らしが長期化するなか、ネット掲示板やSNS、知恵袋などのコミュニティには、12歳という壁に突き当たった飼い主たちの切実な告白が日々寄せられています。そこから浮かび上がるのは、教科書通りの飼育書では対応しきれない過酷な現場のリアルです。
特に反響が大きいのが、犬12歳ご飯食べない理由を巡る苦悩です。都内在住の50代女性は、自らの手記で次のように心情を吐露しています。
「12歳になった柴犬が、ある朝突然いつものカリカリフードに一切口をつけなくなりました。お肉をトッピングしてもプイと横を向く。単なるわがままだと思い少し様子を見ていたら、わずか2週間で体重が1キロも激減し、動物病院に駆け込んだ時には重度の腎不全でした。『もっと早く気づいてあげていれば』と自分を責め続けました」
シニア期における食欲不振は、単なる好みの変化だけでなく、進行した歯周病による激痛や、腎臓機能低下による老廃物の蓄積(尿毒症)が引き起こしているケースが極めて多いのです。
もう一つの切実な現実が、高齢犬夜鳴き認知症症状です。夜中2時や3時に突然甲高い声で鳴き続けたり、部屋の隅に頭を突っ込んだまま動けなくなったり、目的もなく部屋の中を円を描くように旋回歩行する姿に直面し、飼い主側が睡眠不足から精神的に追い詰められる事態が頻発しています。
「深夜の夜鳴きが数カ月続き、近所迷惑の恐怖と慢性的な寝不足で、愛犬を可愛いと思えなくなる瞬間がありました。その自分に対する自己嫌悪で涙が止まらなかった」(40代男性・SNS投稿より)
こうした声は決して珍しい例外ではありません。愛情だけでは解決できないシニア介護の重圧が、12歳という年齢を境に現実の重みとしてのしかかってくるのです。