SNSやファンの口コミで飛び交う「姫予約」という言葉の根底にあるのは、ライブやイベントにおける指名入場制度です。カルチャー用語としての姫予約の意味は、主にメンズ地下アイドル(メン地下)の現場において、来場者が「どのメンバーを目当てにして会場へ足を運んだか」をチケット購入時や入場時に明確に申告・指名して予約する行為を指します。
一般的なアイドル現場では「お目当て予約」や「推し予約」と呼ばれる動員申告システムですが、男性演者が女性ファンを「お姫様」として遇するメン地下カルチャーやホスト文化の文脈が色濃く反映された結果、親愛とリスペクトを込めた隠語として定着しました。推し予約との違いという観点では、概念的な本質は同一であるものの、「姫」と呼ばれるファンとメンバー間の精神的距離の近さや、指名されることで発生するインセンティブの重み、そして提供されるリターン(特典)の親密さに大きな差異が見られます。
また、ライブアイドル界隈のみならず、ホストの姫予約ルールとしてもこの言葉は日常的に使われます。ホストクラブにおける姫予約は、いわゆる「担当ホスト」に対して事前に来店日時や卓(テーブル)の確保を直接連絡・予約しておく行為を指し、店舗の混雑緩和や売上管理の基盤となっています。どちらの現場においても、単なる施設利用の予約ではなく、「特定の個人に自分の存在と応援実績を直接紐付ける儀礼」としての意味合いを帯びているのが最大の特徴です。