多くの親が思い描く「夜通し寝る」状態とは、大人が就寝してから起床するまでの7〜8時間、一度も起きずに眠り続ける姿かもしれません。しかし、小児睡眠医学における「夜通し寝(Sleeping through the night)」の標準的な定義は、夜間に連続して5時間から6時間以上覚醒せずに眠ることを指します。この定義を知るだけでも、肩の荷が下りる保護者は少なくありません。
生まれたばかりの新米赤ちゃんは、昼夜を区別する体内時計が未熟であり、一度に飲める母乳やミルクの量もわずかです。そのため生後0〜1ヶ月頃は1〜3時間おきに覚醒と授乳を繰り返します。しかし、成長に伴って肝臓に蓄えられるグリコーゲン量が増え、胃の容量が大きくなる生後3ヶ月以降になると、低血糖を起こさずに長時間の絶食に耐えられる身体的な土台が整ってきます。
一般的に、まとまった夜間睡眠の兆候が現れやすい月齢ごとの発達段階と睡眠時間の推移を整理しました。
調査研究データによると、赤ちゃんがまとまって寝る時期として最も顕著な転換点を迎えるのは「生後3ヶ月から6ヶ月の間」です。この頃に体重が6〜7kgを超え、1回に飲める哺乳量が増えることで、空腹による覚醒が物理的に減少していきます。