発症からの日数経過によって、熱が下がらない意味合いは大きく変化します。タイムラインに応じた体内動態を把握することが、冷静な病状把握の鍵となります。
インフルエンザ3日目熱が下がらない原因
発症から72時間前後にあたる3日目は、体内の免疫応答が最も激しくぶつかり合っているピーク期です。インフルエンザ3日目熱が下がらない原因の多くは、依然としてサイトカインの分泌が活発であり、ウイルス残骸の処理が進んでいる最中であることに起因します。全身の倦怠感や筋肉痛が強くても、水分が摂取できており、呼びかけに対して明瞭な受け答えができる状態であれば、過度な焦りは不要です。
インフルエンザ4日目高熱続く場合の警戒レベル
注意を払うべきは発症から4日目以降です。通常であれば、4日目には抗体産生が進み、朝の体温が37度台前半まで下がるなど解熱傾向が見られ始めます。インフルエンザ4日目高熱続く状態、特に38.5度以上の熱が平熱に戻る兆候なく持続している場合は、ウイルスの自然経過から外れ始めている可能性を疑わなければなりません。体内でのウイルス排除の遅れだけでなく、後述する二次感染(細菌性肺炎など)の併発が現実的な鑑別対象に入ってきます。
一度下がった熱が再び上がる「二峰性発熱」の経過
経過観察において多くの保護者を動揺させるのが、いわゆる「二峰性発熱インフルエンザ経過」です。発症後2日目あたりで一度37度台まで下がり、「治った」と安心した矢先の3日目夜から4日目にかけて再び38度〜39度台へと急上昇する現象を指します。 二峰性発熱は、特に乳幼児や小児、そしてB型インフルエンザ感染時に高い頻度で確認されます。最初の発熱はウイルスの急激な侵入に対する自然免疫の反応であり、その後の再燃は遅延型の免疫応答や、気道粘膜の修復プロセスに伴う局所炎症の再燃が関係していると分析されています。再発熱しても本人の機嫌が比較的良く、食事や水分が取れていれば数日で自然軽快することが大半ですが、ぐったりしている場合や咳の悪化を伴う場合は医師への相談が不可欠です。