一般的なスーパーの棚を占拠しているのは無精卵であり、有精卵を取り扱っている店舗は高級スーパーや自然食品店、一部の大型店に限られます。その背景には、圧倒的な「生産コストの差」と「流通の合理性」があります。
【有精卵が高価で希少になる3つの構造的理由】
1. 生産効率の低さ:卵を産まないオスを一定割合飼育・給餌する必要があるため、エサ代と飼育スペースのコストが上乗せされる。
2. 平飼い(ひがい)の手間:放し飼いや平飼い鶏舎では集卵や清掃作業の機械化が難しく、膨大な人件費がかかる。
3. 破損・汚れリスク:地面で産み落とされた卵は汚れやすく、選別の手間とロス率が無精卵のケージ飼育よりも高い。
近年ではアニマルウェルフェアの観点から「平飼い卵」の評判が消費者の間で急速に高まっており、平飼い=有精卵の組み合わせがプレミアム卵の代名詞となっています。一般的な無精卵が1個あたり20〜30円前後であるのに対し、有精卵が1個あたり60〜100円を超えるのは、命ある生き物として鶏をのびのびと育てるための正当な対価といえます。