ほくろと皮膚がんの見分け方|初期症状の症例特徴と早期発見サイン

ほくろと皮膚がんの見分け方|初期症状の症例特徴と早期発見サイン

今注目を集めている ほくろと皮膚がんの見分け方|初期症状の症例特徴と早期発見サインについて、多角的な視点を整理して公開しています。

皮膚がんをめぐる現代社会の盲点として、美容医療ブームの裏側に潜むリスクが挙げられます。ここ数年、美容皮膚科やクリニックにおいて「ほくろ取り放題」「低価格な炭酸ガスレーザー治療」が急速に普及しました。手軽にコンプレックスを解消できる利点がある反面、そこに重大な落とし穴が存在します。

それは、「病理組織検査を行わずに病変を焼き消してしまうリスク」です。

通常、一般皮膚科や形成外科でほくろや腫瘍を切除した場合は、切除した組織を病理医が顕微鏡で詳細に調べ、断片にがん細胞が含まれていないかを確認します。しかし、レーザーで病変を蒸散させてしまうと、組織そのものが消失するため、病理検査に回すことができません。もしその病変が初期のメラノーマや基底細胞がんであった場合、表面上は一時的に綺麗になったように見えても、真皮深部や血管・リンパ管を通じてがん細胞が体内へ静かに進行し、数年後にリンパ節転移として再発するという最悪のシナリオを招く危険があるのです。

実際に、日本皮膚悪性腫瘍学会などの学術集会では、他院で良性ほくろとしてレーザー焼灼された後に悪性黒色腫が局所再発・多臓器転移をきたした深刻な症例が定期的に報告されています。美容目的であっても、切除前にダーモスコピーによる専門的な病変精査を徹底している医療機関を選ぶことが、自身の命を守る防波堤となります。

もう一つの心理的障壁が、認知心理学で言う「正常性バイアス」です。人間は予期せぬ異常事態に直面したとき、「自分に限って命に関わる病気であるはずがない」「ただの加齢現象に違いない」と都合よく解釈し、心の平穏を保とうとする防衛本能を持っています。特に皮膚の病変は外見だけの変化であるため、「体調は万全で食欲もある」という身体的健康感が受診の先延ばしを強烈に後押ししてしまいます。家族や周囲の人間が異変に気づき、「念のために皮膚科で診てもらおう」と背中を押す環境づくりが欠かせません。

山田 真由
著者

山田 真由

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