かからん団子の由来に迫る!鹿児島伝統菓子の魅力と名店・レシピ

かからん団子の由来に迫る!鹿児島伝統菓子の魅力と名店・レシピ

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外見が似ていることから、関東や関西出身者が「九州の柏餅」と表現することも少なくありません。しかし、両者の成り立ちや素材の性質を比較すると、日本の東西・南北における植生と食文化のダイナミズムが明確に浮かび上がります。

そもそも、柏餅に用いられる「カシワ」の木は温帯北部から冷温帯に自生する落葉樹であり、本州中北部以北に多く見られます。カシワの葉は秋に枯れても新芽が出る春先まで落ちないことから「跡継ぎが途絶えない=家系繁栄」の象徴として、江戸時代の武家文化を中心に端午の節句菓子として爆発的に普及しました。しかし、亜熱帯に近い温暖な気候を持つ南九州には、自生のカシワがほとんど存在しませんでした。そこで先人たちが目をつけたのが、身近な山野に青々と葉を茂らせていたサルトリイバラだったのです。

両者の違いを客観的なデータと特徴から整理したものが以下の比較表です。

項目かからん団子(南九州)柏餅(関東・中日本中心)編集部の見解・評価使用する葉サルトリイバラ(かから)の生葉または塩漬けブナ科カシワの葉(乾燥または塩漬け)かからの葉は丸みがあり、清涼感のある山野の香りが団子に移る。生地の製法と配合米粉・もち粉に小豆あんやヨモギを練り込むタイプが多い上新粉(うるち米)の白い生地で餡を包み込むかからん団子は生地自体に味が付いており、もっちり感が強い。1個あたりのカロリー約120〜145 kcal(1個60g換算)約130〜155 kcal(1個70g換算)脂質はほぼゼロ。良質な炭水化物と小豆のポリフェノールが摂れる。文化的シンボル無病息災・魔除け・家族の健康子孫繁栄・家系継続(葉が落ちない武家信仰)前者は「生命の防衛」、後者は「血統の維持」と志向の違いが顕著。

柏餅が「白く滑らかな生地の中に餡を包み込む」洗練された宮廷・江戸風の手法をとるのに対し、かからん団子は「生地そのものに小豆粒やヨモギ、黒糖を練り込み、2枚の葉で挟んで蒸し上げる」素朴で力強い郷土性が特徴です。手でちぎって分け合いやすい形状も含め、庶民の日常食・おやつとしての温かみが息づいています。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。