二つの気質を峻別する際、多くの人が無意識に引きずるのが、思春期に刷り込まれたスクールカースト一軍二軍の記憶である。かつての教室において、一軍は陽キャ、二軍・三軍は陰キャと短絡的に固定化され、それが個人のアイデンティティに深い傷や先入観を残した。しかし、大人の社会における陰キャ陽キャ特徴と違いを観察すると、階層構造ではなく単なる「認知特性の違い」であることがよくわかる。
近年急速に普及したMBTI性格診断との関連性を検証すると、この構造はさらに明瞭になる。通説では「外向型(E)=陽キャ」「内向型(I)=陰キャ」と同一視されがちだが、実態はそれほど単純ではない。例えば、内向型であっても他者への共感性と社会的知能が極めて高いタイプ(INFJやISFJなど)は、集団内で円滑な調整役を担うため「陽キャ」と認知されやすい。一方で、外向型でありながら独自の思考世界に没頭するタイプ(ENTPなど)は、迎合を嫌う姿勢から「陰キャ」とみなされる現象が頻発している。
このように数値で俯瞰すると、私たちが日常で何気なく貼り合っているレッテルがいかに曖昧で、動的なものであるかが浮き彫りになる。