戦後日本における国政選挙、とりわけ参議院議員通常選挙は、これまで数多くのタレント出身者を政治の表舞台へと送り出してきた。かつてはテレビドラマの主演俳優やスポーツ選手、漫才師などが全国比例区の顔として大挙して出馬し、文字通り知名度だけで上位当選を果たす時代が長く続いた。
しかし、近年の選挙戦ではその潮目が明らかに変わりつつある。かつてのように「有名だから」という理由だけで投じられる票の比率は激減した。政策の実現可能性や、国政調査権を行使するに足る見識を持っているかどうかが、厳しく精査されるようになった。過去の成功体験に依存した安易な擁立劇は、かえって有権者の離反を招くリスクすら孕んでいる。