歩行補助具は、本人の運動機能・認知機能・住環境と完璧に合致して初めてその真価を発揮します。導入を決定する前に、以下の明確なクライテリア(判断基準)と照合してください。
【ロフストランド杖を強く推奨できる人】
- 下肢の骨折・手術後で、医師から「1/2荷重」「1/3荷重」などの部分免荷を指示されている人
- 変形性股関節症や膝関節症があり、T字杖では患部側の痛みを逃がしきれない人
- 手首の腱鞘炎、リウマチ、握力低下があり、細いグリップを強く握り続けることが困難な人
- 脳卒中後の片麻痺で、健側の腕を使って自立歩行を安定させたい回復期・維持期の人
- 松葉杖を処方されたが、脇の圧迫感や階段での恐怖心が強く、機動性を向上させたい人
【慎重な検討、または別の補装具を検討すべき人】
- 両下肢の完全免荷(足を全く地面に着地させてはいけない)が必要な初期段階(両脇で吊る松葉杖や車椅子が必須)
- 高度な認知機能低下があり、2点歩行や3点歩行の接地順序の理解・維持が困難な人(ブレーキ付き歩行車が安全)
- 体幹バランスの著しい失調があり、前後左右へのふらつきが全方位に現れる人(ベースの広い四輪歩行器や多点杖の併用を検討)
- 上肢(肩・肘・前腕)自体に重度の麻痺や強い拘縮があり、カフに腕を通す保持力がまったくない人