『週刊文春』をはじめとする総合週刊誌や、毎日のようにコメント欄が賑わう『Yahoo!ニュース』などのデジタルプラットフォームでは、過熱する皇室報道が頻繁に取り上げられている。「宮内庁関係者」という匿名性の高い証言をもとに構成される記事は、時として真実以上に劇的なドラマを作り出す。
しかし、当の宮内庁側には深い葛藤が存在する。公の場で個別のゴシップや人間関係の噂に対して逐一反論することは、皇室の気品を損なうとされるためだ。沈黙を守れば守るほど噂は真実味を帯びて一人歩きし、インターネット空間で増幅されていく。広報戦略のデジタル化を進める宮内庁にとっても、上皇后美智子さまと皇后雅子さまというふたりの象徴的女性を巡る言説のコントロールは、今なおきわめて困難な課題であり続けている。