かつて京阪・南海・阪神の関西大手私鉄3社が共同展開していた駅ナカコンビニ「アンスリー」。2000年代の駅ナカ需要を支えた名ブランドが姿を消し、京阪沿線でもより市への転換が本格化した背景には、コンビニ業界の飽和と利用者の生活様式の激変がありました。
大手3大コンビニチェーンが駅前・路面を埋め尽くす中、従来の「雑誌、タバコ、乾き物、一般的なおにぎり」を取り揃えるだけの駅売店型コンビニは、日商や利益率の維持が困難になっていました。そこで京阪ザ・ストアが下した決断が、「駅ナカ 食の専門店」へのフルモデルチェンジです。
報道発表や関係者の証言によると、ターゲットを「移動途中に喉を潤す乗客」から「今日の夕食や翌朝の朝食を求める沿線生活者」へと再定義。スーパーマーケット「フレスト」などで培った生鮮・中食(なかしょく)のノウハウを駅ナカの極小スペースへ凝縮する戦略へと舵を切りました。この大胆な業態転換が、仕事帰りにスーパーへ寄る時間のない共働き世帯や単身者のニーズを的確に捉えたのです。