全国の認可保育園や認定こども園における実践事例を取材すると、手作りカスタネットの導入には保育者の綿密な指導意図と現場ならではの知恵が反映されています。
東京都内の認可保育園に勤務するベテラン保育士(主任・勤続16年)は、年齢による発達差と指導の工夫について次のように語ります。
「2歳児クラスではまだハサミを自由に使えないため、保育者が事前に台紙をカットしておき、園児には『キャップを貼る』『シールで飾り付ける』といった工程を担当してもらいます。自分で作った楽器から『カチッ』と音が鳴った瞬間の誇らしげな笑顔は、既製品を与えた時とは比べものになりません。3歳児・4歳児になると、叩く強さで音の大きさが変わることに自ら気づき、リズム遊びやお遊戯への集中力が格段に高まります」
SNSや保護者コミュニティでの口コミを検証しても、「家にあるゴミ箱行きだった廃材が立派なおもちゃになった」「兄弟でキャップの色を変えて自分好みに仕上げていた」といった高評価が圧倒的多数を占めています。手軽でありながら、子どもの達成感を大きく引き出す効果が現場の観察記録からも裏付けられています。