美容サロンの口コミやQ&Aサイトで頻繁に見受けられる「シルバーブルーに染めたはずなのに、翌日には緑色の苔のようになってしまった」という悲痛な声。このトラブルの背後には、毛髪科学的な色彩原理の盲点が存在します。
シルバーブルーの失敗で最も多い「染まらない理由・緑化現象」の主因は、ブリーチ後のベースに残った黄色味にあります。絵の具と同じく、「黄色」に「青色」を重ねれば「緑色」になります。髪の脱色が15〜16レベル(強い黄色味)で止まっている状態で純粋なシルバーブルーのカラー剤を塗布すると、髪の黄色が青を打ち消してしまい、緑色へと転んでしまうのです。
プロの現場における失敗回避の鉄則は、薬剤選定における「補色(バイオレット・紫)の緻密な計算」です。黄色の反対色である紫をごく微量(全体の5〜10%程度)配合することで、ベースの黄色味を無彩色(白〜グレー)に中和し、その上に純粋な青とシルバーを乗せます。この繊細なアンダートーンの見極めと補色調合ができない美容師に依頼してしまうと、狙い通りの美しいシルバーブルーを再現することは極めて困難になります。