ネットニュースやYouTube考察界隈で頻繁に見かける言説に、「コムドットは全盛期より再生回数が落ち着いたため、収入も激減しているはずだ」というものがあります。しかし、これはデジタルメディアのビジネスモデルに対する致命的な誤解です。
なぜ「再生回数の低下」が即座に「収入激減」に直結しないのか、その理由は以下の3つの事業多角化にあります。
- 1. 再生単価(CPM)の最適化: ショート動画の氾濫により業界全体の再生単価が二極化する中、コムドットのメイン動画は20分〜40分超の長尺が基本です。動画内に複数の広告スロット(ミッドロール広告)を配置でき、かつ視聴維持率が高いため、短尺動画メインのクリエイターに比べて数倍の広告単価を叩き出しています。
- 2. 自社IPのマネタイズ(中抜き排除): YouTube広告はGoogleプラットフォームに手数料(約45%)を取られますが、自社ブランド「Birdog」や自社主催イベントは、プラットフォーム中抜きを極限まで排除したダイレクト課金モデルです。再生回数が多少落ちようと、数万人の熱狂的購買層が定着していれば、営業利益率は極めて高く推移します。
- 3. クリエイターから「制作・興行会社」への脱皮: 他クリエイターのイベントプロデュースやグッズ制作受託など、裏方としてのBtoBビジネス領域にも進出。表舞台の再生回数だけに依存しないポートフォリオを構築しています。
つまり、彼らは「YouTubeで稼いでいるグループ」から、「YouTubeを最強の無料集客装置(マーケティングチャネル)として使い、自社商材でマネタイズする総合エンタメ企業」へと完全に構造転換を完了させているのです。