就活生や転職希望者が最もパニックに陥りやすいシチュエーションが、面接での御社の使い方にまつわるトラブルです。面接会場のピンと張り詰めた空気の中、頭では「御社」と言おうとしていたにもかかわらず、直前まで読み込んでいたエントリーシートの文字が脳裏をかすめ、「き、貴社におかれましては……」と口走ってしまう事例は後を絶ちません。
ネット上の就活コミュニティや質問掲示板では「貴社と言った瞬間に面接官のペンが走り、不採用フラグが立った」といった不安の声が散見されます。しかし、現場の採用担当者を対象とした取材やアンケート調査の結果、実態は大きく異なっています。人事責任者・面接担当者100名を対象にしたヒアリング調査によると、実に92%の面接官が「面接中に御社と貴社を1〜2回言い間違えた程度で、合否の判定を下げることはない」と明言しています。
大手通信キャリアの採用担当ディレクターは、取材に対して次のように現場の実態を語っています。
「面接という極限の緊張状態において、言葉の端々が多少もつれることは完全に想定内です。採否を分ける本質は、単語を噛んだかどうかではなく、『志望理由の論理性』や『入社後に成果を出す行動特性(コンピテンシー)』にあります。むしろ、言い間違えたことに過剰に動揺し、その後の受け答えで声が小さくなったり、フリーズして論旨が破綻したりすることのほうが遥かに致命的です。」
万が一、面接中に「貴社」と口走ってしまった場合の面接での御社言い間違え対策としては、過度な言い訳をせず、わずか1秒で修正して文脈を維持する姿勢が求められます。
【面接でのスマートなリカバリー例】
「……貴社、失礼いたしました、御社の新規事業戦略において、私の強みであるデータ分析力が……」
上記のように、即座に「大変失礼いたしました、御社では〜」と短く挟み、何事もなかったかのように自信を持って話を続けることが最善の手です。自らの発言の誤りに気づき、落ち着いてセルフコレクション(自己修正)できる能力は、ビジネス現場における危機管理能力やストレス耐性としてむしろ好意的に評価される場面すら存在します。