ネット上のQ&AサイトやSNSでは、「レンジでアルミホイルを少し使っただけで火花が出た」「オーブンにシートを敷いたら煙が出た」といったトラブル報告が後を絶ちません。これらは機器の加熱原理を無視した誤用が原因です。
最も厳格に区別すべきはアルミホイル使用の注意点です。金属であるアルミニウムはマイクロ波を強く反射します。電子レンジ内で使用すると、マイクロ波が集中した角やシワの部分で激しいスパーク(放電現象)が起き、最悪の場合は内壁を焦がしたり火災を引き起こします。一方で、オーブン調理におけるアルミホイルは極めて有用です。電熱線の放射熱を適度に遮るため、ケーキやローストチキンの焦げ付き防止カバーとして標準的に推奨されています。
反対に注意が必要なのがクッキングシート対応の耐熱限界です。多くのクッキングシート(シリコン加工耐油紙)の耐熱温度は一般的に250℃(20分以内)に設計されています。電子レンジでの蒸し料理や一般的なオーブン調理(180℃〜220℃程度)には安全に使用できますが、以下の環境では発火事故に直結します。
オーブンの設定温度を250℃超に設定する場合や、ヒーターが露出している近距離での使用、さらにヒーターとの距離が数センチしかないオーブントースターへの敷き込みです。紙端がヒーターに触れたり熱風で浮き上がったりすると、一瞬で炎が上がります。東京消防庁などの公的機関も、クッキングシートの熱源接触による火災事故について定期的に注意喚起を行っています。