放送当時のSNS(旧Twitter)やドラマレビューサイト、掲示板の生の声をつぶさに分析すると、本作が視聴者に与えたインパクトは単なる「謎解きの面白さ」にとどまりませんでした。
最も多く見られた絶賛の声は、「坂口健太郎の目の奥に宿る静かな狂気と優しさが圧巻」という演技面への評価です。従来の法廷ドラマにありがちだった熱血漢や天才肌の弁護士像とは異なり、どこか頼りなく見えながらも真実の追求に対しては一切妥協しない黒川拓のキャラクター造形が、視聴者の深い共感を呼びました。
一方で、視聴者の間で議論を呼んだポイントも存在します。「民間の一法律事務所が、毎回数百万〜数千万円もかかりそうな大規模物理実験を本当に行えるのか」という現実性に関するツッコミです。実務に詳しい法曹関係者のネット上での発言でも、「実際の弁護活動において、物理学者が実物大セットを作って検証してくれるケースは極めて稀」という指摘が見られました。
しかし、そうしたフィクション特有の誇張表現がありながらも、「刑事司法の盲点をエンタメとして分かりやすく伝えてくれた」という評価が批判を大きく上回りました。自白の強要、見込み捜査の恐怖、目撃証言の曖昧さといった専門的な司法の構造的欠陥を、一般視聴者に身近な問題として引き寄せた功績は極めて高いと言えます。