東京都中央区築地という都市の渦中にありながら、厳かな佇まいを見せる築地本願寺。かつて墓といえば、地方の実家近くに先祖代々の石碑を建て、一族で守り続けるのが通例だった。しかし、過疎化と核家族化が進んだ現在、地方にある墓の維持が困難となり、墓じまいを選択する人が激増している。
そうした中で選ばれているのが、手厚い管理が永続する永代供養墓という形式だ。遠方の墓を整理し、都心へ遺骨を移す改葬の波は、一時のブームではなく不可逆な構造変化と言える。継承者が絶えても無縁仏になる懸念がなく、本堂のすぐ側で恒久的に念仏が響く安心感が、多くの人々の心を捉えている。