シュトロハイムという男の魅力を語る上で欠かせないのは、彼が単なる敵役の枠に収まらない重厚な人間味を備えていたことだ。初登場時、彼はナチス最高幹部として主人公ジョセフ・ジョースターの前に立ちはだかる。冷酷で高圧的な軍人として描かれながらも、古代生命体「柱の男」の一人・サンタナが覚醒した際、自らの脚を犠牲にして手榴弾で自爆を試みるという壮絶な覚悟を見せた。
「人間の誇り」を胸に自爆を選んだ彼の生き様は、読者に強烈な動揺と深い敬意を植え付けた。さらにサンタナの生態を解明するため、命がけで紫外線の照射を指示する場面は、彼の冷静な分析力と使命感を浮き彫りにしている。敵でありながら、人類の脅威に対しては自らを盾にして闘う姿勢――それこそが、ただの悪役に留まらない彼独自の美学だった。