剪定において絶対に傷つけてはならないのが、節の近傍に潜む「成長点(新芽の芽胞)」だ。一見すると茎の小さな突起や色の変化に過ぎないが、ここから次の葉が展開する。刃物を斜めに入れて成長点を削ぎ落としてしまうと、いくら根が出ても二度と新しい葉が開かない「叶わぬ茎」になってしまう。
株分けと並んでポピュラーな「挿し木」の成功率を激変させる秘訣は、刃物の選択と角度にある。潰れた細胞から菌が侵入するのを防ぐため、消毒済みの極薄刃クラフトナイフや剪定バサミを用い、細胞を潰さずにスパッと水平またはやや斜めに切り落とす。切断面の細胞がつぶれないことで、水の吸い上げ効率が劇的に向上するのだ。