市場の熱狂を牽引しているのは、ラグジュアリーとマスメディアの双方で圧倒的な存在感を放つ二大ブランドだ。パルファン・クリスチャン・ディオールが誇るアイコニックな「ディオール アディクト リップ グロウ」は、まさにこのカテゴリーの金字塔と言える。90%以上の自然由来成分を配合しながら、一人ひとりの肌色に溶け込むカスタマイズカラーを体現。クチュール感溢れるパッケージと相まって、プレミアムなリップケアとしての地位を揺るぎないものにしている。
対照的に、日常のメイクアップに革新をもたらしたのがカネボウ化粧品が展開する「KATE リップモンスター」だ。蒸発する水分を活用して密着力を高める独自のゲル膜技術は、市場に強烈なインパクトを与えた。入荷即完売を繰り返したあの熱狂は、高機能リップに対する消費者の潜在ニーズがいかに高かったかを物語っている。高価格帯のラグジュアリーと、高い技術力を備えたデイリーライン。この二極化された市場構造が、全体の底上げを加速させている。