二期作と二毛作の違いとは?覚え方と激減した歴史的理由を徹底解説

二期作と二毛作の違いとは?覚え方と激減した歴史的理由を徹底解説

二期作と二毛作の違いとは?覚え方と激減した歴史的理由を徹底解説とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を簡潔に解説します。

教科書には今も大きく掲載されている二期作ですが、現代の日本農業の現場において主食用の米を年2回栽培する二期作は事実上、ほぼ姿を消しています。この劇的な構造変化には、日本の食糧事情と農業政策の歴史的転換が深く関わっています。

1. 深刻な「米余り」と1970年からの生産調整(減反政策)

戦後の食糧難の時代、米の増産は国家的な至上命題であり、二期作は画期的な高収量技術として推奨されました。しかし、農業技術の向上による単位面積あたりの収量増加と、生活様式の変化が需給バランスを逆転させます。

1970年(昭和45年)、政府は増えすぎた米の在庫を抑制するため、主食用米の作付面積を制限する「生産調整(減反政策)」を導入しました。1年に2回も米を作ると生産枠を圧迫し、米価下落の原因にもなるため、農家にとって二期作を継続する経済的動機が完全に失われたのです。

2. 食生活の洋風化と安価な輸入小麦の台頭(二毛作の減少)

二毛作が衰退した主因は、日本人の食生活の変化と貿易構造にあります。昭和中期以降、パンやパスタ、即席麺の普及に伴い小麦の消費量は急増しましたが、その大半はアメリカやカナダ、オーストラリアなどからの安価で高品質な輸入小麦に置き換わりました。

農家にとって、冬場に手間暇をかけて裏作の麦を栽培しても、輸入小麦との価格競争に勝てず、採算が合わなくなりました。さらに、農業従事者の高齢化と兼業農家の増加に伴い、「冬場は農作業を休業する」「労力に見合わない裏作から撤退する」という選択が一般的になったのです。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。