ネット上のまとめサイトやSNSの暴露アカウントで拡散される「激変写真」には、メディアリテラシーの観点から注意深く見極めるべき構造的な歪みがあります。
最も典型的な手口が、テレビ番組の歌唱中に口を大きく開けた瞬間や、首筋に力が入った瞬間を意図的にコマ送りで一時停止し、最も見栄えの悪い1フレームを切り取って拡散する手法です。人間の表情は1秒間に約30フレームで流れており、激しく歌い踊るパフォーマーであれば、誰であっても奇妙に見える瞬間が存在します。その悪意あるワンシーンを静止画として固定し、さらに画像のコントラストを強調したり彩度を下げたりして加工を施したものが、「無加工の真実」と偽って出回るケースが後を絶ちません。
ただし、浜崎あゆみ側のセルフプロデュースにも、この誤解を増幅させてしまう盲点が存在したことは否定できません。自身のInstagramにおいて、背景の直線がわずかに歪むほどの小顔補正や、極端に脚を長く見せる広角エフェクトを多用した時期がありました。その結果、本人が作り上げた「完璧すぎるファンタジー」と、無作為に切り取られた「生々しい現実」の落差が極大化し、アンチや野次馬に格好の攻撃材料を与えてしまった側面は否めません。