銃器工学において、「弾丸」の英語表記はbullet(ブレット)です。一般には発射前の金属筒全体を「弾丸」と呼ぶ傾向がありますが、専門用語としては明確に区別されています。
銃に装填される完成品の状態は実包(カートリッジ/Cartridge)と呼ばれ、主に4つの基本要素から成り立っています。
- 弾頭(Bullet):銃口から実際に飛び出し、標的に命中する金属塊。
- 薬莢(Case):火薬を保持し、銃身内部のガス密閉を行う真鍮やスチール製の筒。
- 発射薬(Gunpowder/Propellant):弾頭を押し出す超高圧ガスを発生させる無煙火薬。
- 雷管(Primer):銃の撃針(ストライカー/ハンマー)が叩くことで打撃発火し、火薬へ着火する点火装置。
発射の仕組みは極めて瞬間的です。トリガーを引くと撃針が薬莢底部の雷管を打撃し、火花が内部の発射薬へ引火。薬莢内部で火薬が一気に燃焼して高圧ガスが発生し、その膨張圧によって弾頭が薬莢から外れ、銃身のライフリング(腔線)に沿って回転しながら猛スピードで飛び出します。この一連の燃焼と加速は、わずか数ミリ秒(千分の一秒単位)で完了します。