事態の火付け役となったのは、今年2月に渋谷で初公開されたインタラクティブ・アトラクション舞台『KOBUTORI 2026』だ。最新の空間音声とホログラム技術を駆使し、観客自らが嵐の夜の深山に迷い込んだかのような錯覚を覚える演出が話題を呼んだ。
チケットは連日即日完売。特筆すべきは、若年層の熱狂ぶりだ。客席を埋め尽くす20代の若者たちは、単に技術的な驚きを求めているのではない。恐怖に足をすくませるどころか、己の体の重みを忘れて鬼たちと一体になって舞い踊る老人の「圧倒的な無我の境地」に、心を揺さぶられているのだ。