これほど知名度と存在意義が高かった東京都立代々木高等学校が、なぜ閉校に追い込まれたのか。その背景には、東京都教育委員会が主導した大規模な教育改革がありました。
1990年代後半、東京都は少子化の急速な進展や多様化する高校生のニーズに対応するため、「都立高校改革推進計画」を策定しました。この計画の柱となったのが、老朽化した定時制高校の再編と、不登校経験者などを支援する新たな定時制単位制高校「チャレンジスクール」の新設です。
代々木高校は単独での存続ではなく、近隣の教育資源を集約する対象校となり、2004(平成16)年3月に最後の卒業生を送り出して半世紀以上の歴史に幕を閉じました。不祥事や生徒数の激減が直接的な原因ではなく、都全体の公立高校再編・高度化という政策的判断による発展的解消でした。